ネタバレ・感想あり2世と器のレビュー

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無知な自分は…
ネタバレ
2025年5月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ アロマンティックという言葉を初めて知りました。誰にも恋愛感情を持たないハルヒトと、宗教団体の神様として崇められているトウマの人生が交わりどう変わっていくのか…。自由に生きてこれなかったトウマには、焼肉を食べたり、自○行為をしたり、焼き芋を食べたり、初めての経験がたっくさんあって、やりたかった事を初めて自分の手でできた瞬間を経験してほしい。確かに、誰か特別な人を見つけることが人生の全てではないし、恋愛以外でも人を愛することはできる。家族愛、兄弟愛、友達愛…。自分が思っている幸せがハルヒトも同じとは限らない…友達も理解してくれて良かったです。性的マイノリティについてもっと知りたいと思いました。
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難しいテーマだけど読後感はすごく良い
ネタバレ
2025年4月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宗教の怖さが分かるお話しでしたが、一番印象に残ったのは高校生達が一生懸命出来ることを考えて先生の力も借りながら頑張ったところです。永真と春一がずっと心健やかに過ごせたらいいなと思いました。
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重いけど、爽快な結末。
ネタバレ
2025年3月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 教祖として、しめつけられるように自我を殺して育ってきた永真。
宗教2世として、母親に宗教活動を強制されるのに争っている春一。
運命的にでもクラスメイトでお互いに深い悩みと闇を抱えていて。
宗教関係やもみ消す警察やクソの様な大人の中に、素晴らしい友人やまともな先生。
助けてくれる大人もたくさんいて、全てが敵でも全てが味方でも無いところがリアルでした。
最後は全てが良い方向に行く様な明るいエンディングで素敵でした。
この2人の関係性を何と名付けるべきか
ネタバレ
2025年2月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ この2人の間にあるのは果たして恋愛感情なのだろうか。

自我を殺され、親に貼り付けられた仮面の下で生きていた永真にとって、その事情を知り仮面の下に向けて話をしてくれる春一は救いである。
永真が春一に求めていたものは話を通して変化する。
最初、永真から見た春一は一般体であり失われていた体験を導いてくれる存在だった。その意味で、春一は永真の親のような存在である。
終盤になってもその根本的なところは変わってないように見受けられる。ただ大きな違いがあるとすれば、それは永真が春一の事を慮っている点である。最初は自己開発目的で春一と関わっていた所もあるが、物語が進むにつれ春一を救うことにも目的を見出している。

2人の共通点、相違点について。
母親が宗教に固執しているのは共通する性質である。
相違する点は、母親の態度である。
春一の母親はあくまで家族愛から来るところの逃避として宗教に固執している。
永真の母親は、自己保身から来る逃避として宗教に固執している。いわゆる教育ママの行き過ぎバージョンみたいな。
しかし、永真の母親は良い意味で人間臭い人である。永真に暴力を奮っているのは恐らく最後の捕まる前のシーンだけである。永真にお仕置をするシーンでも他人に暴力的な事を任せている。この様子からも、永真を永真として見ることはないが、どこかで永真という息子を見ており母親として外道には落ちきれないでいることが分かる。

しかし、永真は母親のことを心から嫌っている。当たり前である。人間臭さなんて永真には知ったことでは無い。愛してくれなかったのが、自我を抑圧させられたのが全てなのだ。

そんな歪んだものを向けられてきた永真と春一の2人の共通性質に、自己証明願望がある。親が息子達に憎悪以外の何かを向けていたとしても、親が息子達に向き合っていないことは事実である。向き合ってくれないのだから、自分を見て欲しくなる。認めて欲しくなる。
そんなように擦り切れた2人が出会って、お互いを満たし合うのがこの話。この感情をなんと呼ぶ?私はこの2人の間の感情を家族愛に近しいものだと考えた。
この本を読んだ他の方はどう思うだろうか。名作であるのでこの話を読んで是非とも自分なりの解釈を持って欲しい。
宗教二世の愛?の話
ネタバレ
2025年2月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前作も今作もBLというより人間愛のお話でした
宗教、、、この作品ではあきらかにカルトです
信仰心を持つのは心の安寧に繋がるようならば人によっては必要なものなのかもしれませんが私は無宗教なのでいらないかな
と、自分に置き換えて考えたりしました
アロマンティクは身近に1人いるのですが、やはり感情がない訳ではありません
そんな2人が出会い側にいる
お互いを理解しようとする
これは愛なのではないでしょうか
人間としての。。。
学びの多い作品となりました

次作で戸ヶ谷新先生はどんな作品を描くのか興味が沸きました
お年玉あげたい
ネタバレ
2025年1月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 様々な要素が出てきて、可愛く言うとどったんばったん大騒ぎの後主役のお二人がちゃんと自分の未来を掴む話なのですが、その出てくる要素が商業BLジャンルにしては珍しくて嬉しかったです。そりゃ当たり前に、現実はこんなに上手くいかないし漫画はフィクションでファンタジーですが、こういうものがあるよ、と大衆に向けて声を上げてくださるのは助かります。知ってほしい思いが届くことが大切です。
主役のお二人、春一さんと永真さんは高校生なのですが、本当にしっかりしていてすごい。環境が環境なので、しっかりせざるを得なかった、大人にならざるを得なかったというのもあるんだと思いますが、この歳でここまで深く自我を握って、そして他者を慮れる聡明さに感動しました。だからこそ未来を掴むことができたのだと思います。あとご学友の方々もわりと光属性メンタル強者で良かったです。最初読む前あらすじだけ読んだ時点では、結構救いのない内容なのかな、と勝手に思っていたので、計画会議の場面で前向きに進めているのを見た時、えっここからちゃんと抜け出すのか!と驚くと同時に嬉しくなりました。希望があっていいですね、世の中こうあってほしいです。そのためにやっぱり、この物語に出てきた要素もそうですし、それ以外のことももっと知りたいなと思いました。
これはオタクの世迷言なのですが、正直最初永真さんのお名前を紹介された時、永遠の真実って…カッコよすぎ…!そりゃ神様にも相応しいよ!?と思ってしまったので、すみません自分も裁いてもらっていいですか?厨二病罪とかで。
これだからBL漁りはやめられない
ネタバレ
2024年11月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ また素晴らしい作者さまに出会ってしまった…
性的マイノリティと宗教問題をクロスオーバーさせた意欲作。
BLジャンルで間違いはないのですが、BLの皮を被った「不同意」への問題提起、行動の有用性とコミュニケーションの必要性を図解する参考書のような作品ともいえる。
もし恋愛感情を抱かないアロマンティックな春一(はるひと、ハルイチ)が他者に性的欲求を抱かないアセクシャルだったら、こんなふうに永真(とうま)と繋がることはできなかっただろう。
恋と宗教。特別な誰かにのめり込み現実世界から浮き足立ちやすいという点は似通っている。恋も燃え上がり過ぎれば妬け焦げるから、むしろ一般的に恋愛と呼ばれている束縛スレスレの関係性より春一の永真に抱く感情で結ばれた方がよっぽど長続きしそうだしリスペクトがあって、まったく問題めいたものを感じなかった(恋愛感情を持っている永真がどこまで理解を深められるかにかかっているのだろうけれど)。
自我が育つ前に摘み取られた永真はともかくとして、肉体的な折檻はなかったにしろ春一みたいにひらけたタイプの人間が特定思想や宗教に押し込められるのは、ものすごい苦痛だったろうな…
「大人」ってなんなんだろう。宗教に救いを求めた母親も問題をもみ消すような警察も教祖に心酔した教師も「大人」なら、春一や永真の助けになろうと動いてくれた叔父なども「大人」。もし春一がグレていたら。もし永真が闇堕ちしていたら。春一と永真が出会えなかったら。圧に負けて踏み出せなかったら。頼りになる大人や「知ろう」と努めてくれる友人がいなかったら…たらたら考えただけで涙が出る。
(金や信仰の話はおいといて)もう無理強いはやめましょうという時流の助けがなければ教祖・永真も助かる見込みはなかっただろうから、令和の今だからこそ、今じゃなきゃ描けない漫画だったように思います。
控えめな性描写あり。エロよりも心の繋がりを大切にする繊細な二人。
BL以上にものを感がさせられる
ネタバレ
2024年4月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宗教の神様と宗教2世でアロマンティックの同級生の物語。親や大人に強要され続けてきたふたりが友だちと信頼できる大人を見つけて逃げ出す物語。ボーイズがラブするだけじゃない、なんなら片方はラブできないけれど間違いなく愛の物語でした。
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作者買い
2024年4月28日
前作も面白かったので軽い感じで購入、なんか色々考えさせられた話だった!!上中下巻で深堀に描いてほしかったです。
BL界に、宗教2世ブーム?
2024年4月23日
こちらを読む前に他にも二世と神様的な子がクラスメイトの作品を読みましたが、ブームなんですかね?はっきりゆって好物なのでありがてぇです、、、!こちらもおもしろかったです!
重いテーマだけど、知ってほしい。
2024年4月20日
宗教2世やアロマンティックについて知ってほしいという思いが伝わる。こんな重いテーマについて、身を削る思いで描いてくれてありがとうございますと戸ヶ谷新先生に言いたいです。エロな展開もなければ、キュンとする展開もありません。重い悩みを抱えた高校生二人が、ある出来事をきっかけに近づき、悩みを共有し、絆を深めていく話です。春一と永真の境遇が辛くて、基本的に読んでいて苦しいです。でも、二人の関係は紛れもなく『愛』だなぁと思って泣ける。マジョリティとして生きていたら関わりもしなければ耳にすらしないかもしれない、セクシャルマイノリティ(ゲイだけではなく)や宗教2世、宗教絡みの虐◯をされた人々がいることを知るきっかけになる作品だと思いました(是非、戸ヶ谷新先生のブログを読んでほしいです。作品への思いが綴られている)。

私事になるけれど、たぶん自分はアロマンティックな気がしていて、恋愛が上手くできないことが人間として欠損しているのでは?と悩んできた経験があるし、いい大人になった今でも、愛し合える人に一生出会えないかもしれないという不安や悲しみは付き纏っていて、だからこそ、いろんな生き方があるよ〜みたいに思える作品があると、心がほんの少し軽くなります。私はこの作品に出会えてよかったです。
辛くて美しいお話
2024年4月19日
宗教2世問題やアロマンティック(他者に恋愛感情を抱かない指向)など、この題材でBL描くの?と驚いてしまう作品ですが、苦しい環境の中にもそこに確かに愛は存在していて人の数だけ愛の形がある事を再確認出来る素晴らしい作品です。たくさんの方に読んでほしい!
愛でしかない
ネタバレ
2024年4月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宗教にのめり込んでいる親に悩む春一と、その宗教団体の燈主・永真の物語。

あらすじを見て自分にはかなりきつそうな内容だなと、覚悟して読んだのですが…意外と、予想していたより読みやすかったです。
物語が辛くなりすぎないように、作者様がすごくバランスに配慮して作られているのを感じました。

物語の細かいところが粗いのが少し気になったけど、それよりもこの内容、このテーマでよく1巻でまとめたな…という印象のほうが強かった。
今回のテーマ、BLで描くのはかなり難しいテーマだと思う。

雑誌で追っていた人も、ラストのエピローグは是非読んでほしいな。
このエピローグで物語が完結します。

辛いシーンもあるけれど、読後感はとてもよかったです。
読み終わったあと、「そっか、愛か…」と。
この物語についてしばらく考え込んでいたら、じわっと涙が出た。

二人は恋人ではないかもしれない。
ならばこれはBLではないかもしれない。
だけど物語が鋭く読者に問いかける。
愛とは?

――この作者様の、BLというジャンルそのものを問う作風、大好きです
難しい題材よく纏まってるのではと思う。
ネタバレ
2025年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宗教とアロマンティック。
器であって自我は必要ない。虐/待もいいとこだな。
ずっとそうやって自我を殺されてきて攻め?と出会って自分を取り戻していくって感じの話だけど出会った時点ではまだ完全に染まってはなかったよね。火をつけようとしてたくらいだし笑。だけどあの時期に出会ってなかったら壊れ切ってしまったんだろうなと思う。あとアロマンティックですか。そういうのがあるってのは知ってたけど名前は記憶になかった。
最後のあれはもう恋愛的な愛でいいんじゃないかと思う。自身の定義の問題じゃない?好意と性欲を求める相手が同じ相手ならそれはもう…と思ってしまうなー。難しい。
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ちょっと背伸びし過ぎた感
2024年12月4日
難しいテーマに挑む姿勢は評価に値しますが残念ながら手に余ってる感があります。何というかいろいろ惜しい。画力は高い方かと思いますのでもう少し身の丈にあった内容で精進してからより重いテーマの再チャレンジを期待。一読の価値は十分あるのでおまけして★4。
救いのある優しいお話でよかった
ネタバレ
2024年6月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。父親が意識不明になってから母親が宗教にのめり込んでしまった攻め。教祖はクラスメイトの受け。その事実を知ってから、受けも親に宗教を強要される仲間だと放っておけなくなる。攻めの友人や、良識のある大人達も協力してくれてちゃんと警察が介入するエンド。宗教BLの中でもダントツに明るくスッキリする終わり方だった。やっぱり子供は行政に救われた方がいい。攻め兄弟の、母親を許すことはできないけど放っておけない気持ちめちゃくちゃ分かる。
反省
ネタバレ
2024年6月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ アロマンティックと明言されたキャラクターが出てくるBL作品を初めて読みました。
過去に、今考えるとアロマンティックだっただろう友人に、心ない言葉をかけてしまった記憶が蘇り反省しました。
テーマが良かった
2024年5月4日
テーマが宗教とアロマンテイックというなかなか難しい2つだったのでまとめるのは大変だと思います。警察が突入するとこらへんはリアリティがあんまりないけどドラマ性が強くて印象強かった。
題材も切り込み方もよかったが
ネタバレ
2024年4月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 珍しい題材だし、切り込み方も好きだったが、カルト団体の描写の甘さが目に付いてしまった。
永真はカルトに縛られる割に自由行動できているし、高校にも通えている。カルトと対決して警察が乗り込む描写もふわっとしていてリアルさが足りない。
始まり方も、中盤までの思い悩んで足掻く描写や、共感や味方を得て心が緩む描写はすごくよかったので、終盤で拍子抜けしたのが残念。
そして普通の恋愛ではなくより包括的な愛を表現したかったかもしれないが、アロマンティックを取り入れる必然性があったのか。エピローグも、恋愛志向に思い悩んでいるのに、そんなすぐに体重ねる気持ちになるのか、BLのお約束だからこのシーンを挟んだ印象だが、トロンボーンの話まででよかった。
題材のためか、気になる点はあるものの、次も楽しみな作家さんだった。
うーん、、
ネタバレ
2025年1月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宗教者ってすごく難しくてどんな感じだろうなと思い購入しました。設定はとても面白いのですがなんというか最後まで腑に落ちないというか、本人たちにとっていい形に収まったのはわかるというかよかったんですけどやっぱり結ばれてほしい気持ちもあります。結ばれなかったからこその2人の形なのかなとも思いますが。2人にとってはハッピーエンドなのかな。でも宗教から抜け出すために反抗するシーンも何となく薄いというか、期待した分残念な気持ちが大きいですかね。
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同作者様の別作品読んで
ネタバレ
2024年7月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ こっちの方が新しめ?だから成長を期待してたんですがダメでした。宗教もののせいか更に構成力の無さが浮き彫りになって余計に評価下がりました。影響受けたものか売れてるものか分からないですが、とにかく要素とテーマの下手な真似っこのように見えてしまいました。最近クオリティ高いBL作品が多くて肥えてしまっているので、現代でこの内容は受け入れ難いです。
軽すぎる
ネタバレ
2024年5月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 想像でしかありませんが、ああいう宗教ってもっと闇深いものかと。
大きな宗教組織の神様的存在の子供があんな普通に学校通えてたり(試し読みの段階で高校に通ってるのは分かりましたがあまりにも普通で驚きました)1人で登下校したり信徒と1対1でファミレスで会話したりと、重いテーマの割に設定が軽いなと感じました。
いろんなことが簡単に解決してしまった印象もあります。
お兄さんが彫師として登場するのも都合良すぎな気が…。
あと、アロマンティックの設定は必要だったのかな?恋愛よりも大きな愛…みたいなのは感じましたが、こっちはBLとして読んでいたのでその設定のせいで今ひとつ盛り上がれませんでした。
なのに普通にエチはするんだね…しかも春一のほうから誘って…うーん、よく分からなかったです。
ちょくちょく入れてくる変な方言?も気になりました。
評価下げて申し訳ないのですが私には合わなかったみたいです。
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作家名: 戸ヶ谷新
出版社: 祥伝社
雑誌: onBLUE / onBLUE comics