これはおススメです。右も左も漫画界では虐げられ令嬢のシンデレラストーリーが溢れ、飽き飽きしているのではないでしょうか。
これはその類のありふれたものとは一線を画し、作者の独自の世界観満載、どのキャラクターも嫌味や悪意がなく、読んでいて不快な要素皆無のほんわかストーリーです。
姫様は色気要素ゼロ。出来損ないの自己肯定感の強い他のヒロインとは違い、変わり者だけれど純朴で人を想う優しい女の子なのでイラつきません。妖精や姫が「乙女チック」なキラキラ系に描かれていない所も独自な点で良いです。この姫様が創り出す妖精の家々の発想がなんとも豊かで独創的。作者と絵付けの漫画家さんの想像力の独特で豊かな感性なのだと思います。絵は美少女漫画ではなく、いわゆる漫画らしいイラストですが、妖精の家というここぞというイラストは思いもつかない発想と細部まで丁寧に描かれた美しい描写で、独特の世界観を引き立てています。
根性の悪い人が今のところ出てこないのと、古城周辺のメルヘンチックな界隈での風変わりな生活で、十分に面白いストーリーを創り上げています。