紙の本でも持っている作品。板東先生は、女性ジャンルの“寒がりメイド”の作画担当もされていらっしゃいますね。
もう試し読みの段階で圧倒的画力に魅了され即買い。かの有名な源氏物語を江戸時代の遊廓に置き換えた物語になります。
舞台は新吉原、通称“源氏”・“源さん”などと呼ばれている美青年がひとり。
彼は問題のある遊女を抱える妓楼から依頼を受け、彼女たちを一人前に仕上げていく“仕込み師”である。
この主人公源さんがまごう事なき超がつく美青年です。源氏物語の光源氏に当たるキャラで、その美貌はもちろん“寝技”でも数多の遊女たちを虜に。
原典での主要人物である葵の上や六条御息所も、大見世の筆頭花魁として登場。
葵は気が強いながら真っ直ぐな女性、六条はゾッとするほど美しく、尚且つ嫉妬深い女性。源氏が絡むと我を忘れてしまうのは原典同様です。
全体的に男女の愛憎の物語なので、基本覚悟して読まねば心をグサッとやられるのですが…。その中でも第一話の“葵の上”、第三話の“源典侍”、第七話の“末摘花”は安心して読めるエピソードになっています。
私は原典でもそうなのですが“末摘花”が一番好き。ラストはちょっとだけホロッとしてしまう。辛いのが苦手な方はこの三つのエピソードだけでもぜひ。分冊番なら一話ごとに購入可能です。
作品ページの紹介文が何だかおどろおどろしいことになってますが…、逆にマイナスイメージになりそうなので書き換えて欲しいくらい。
遊廓が舞台ゆえに濃厚な濡れ場も描かれるけれど、変なイヤらしさを全く感じず純粋にエロティックです。画力がとんでもない先生なので本当に凄いんです!イケメン源さんと併せて目の保養になること間違いなし!
ただ残念なのは、未完のまま終わっていること。今後がすごく気になるところだったのですが…。それでも私は芸術的な作画とエロスを拝めるだけで大満足でした。
この先生は東洋人も西洋人も本っ当に美しく魅力的に描かれるんですよね。眼福の極み…!