子供の頃に読んで沢山の感動と衝撃を受けましたが、大人になって読んでみて子供の頃には気付かなかった事に色々な事に気付かされました!
ユーリがサイフリートの懐に入った理由は色々あると思いますが、祖母にずっと否定されてきた黒髪を褒められ全肯定された事が大きなきっかけになったのだと思い至りました。母子家庭で父親から受け継いだ黒髪を理由に権力を持った祖母からずっと存在を否定され続け、金髪の妹は可愛がられて母も病弱な彼女につきっきり。そんな辛く孤独な環境の中、否定される象徴だった黒髪を素敵だと肯定された事がユーリの心の柔らかく弱い部分を突かれたのだと、今になって気付かされました。20歳代の萩尾望都さんの深い心理描写と人間描写に40歳代になってようやく気付く事ができた事に感動です!大人になってここで購入して本当に良かったです。
ポーの一族などにもまだ気付いてない描写もまだ沢山あると思うので読み込みたいと思います!