『ラブレター』が素晴らしかったので他作品も読みたくなり、表紙が好みだったのと1巻完結ということで本作を選びました。
たった1巻だけを読み終えたとは思えないです。
それだけ読み応えあるにもかかわらず、1冊としてまとまっていて且つ物足りなさも全くありませんでした。
『ラブレター』で、こんな切り口で描かれるんだと新鮮さと驚きを感じましたが、本作も、もう本当に吸い寄せられる様でした。
少年と少女のひと夏。
現実味ない幻想的な感じだったらちょっとな…とか、キラキラしたストーリーになってしまわないかとか、読み始める前は多少身構えてもいました。
なので、こんなに入り込んでしまうとは思いませんでした。
素晴らしかった。
鋭さも、幼さも、切なさも、温もりも、穢れなさも、もう全てが。
本当に、お見事でした。