恋の「果て」なのかどうか、しかしBLとして今の「果て」感は読んでいると伝わる。徳永がもう幸せだと感じている(のに)その先に進もうという高梨に、圧倒されるというか。
しかし、前作であっけらかんと行動していく高梨は、ここまで来ると、ただただういういしかった新人の頃のかわいさ残る顔は消えて、格好よく逞しく大人の男、といった風情に。
しかも、前作の“徳永”の「会いたい」から、本作は“高梨”のほうの「会いたい」へターンのチェンジ。その描写の迷いのなさが男前なので、徳永が幸せを、既に充分感じ取れているというのも、全く違和感無し。
親の態度、子の気持ち、そんなところもこの先生にかかると、重層的な人間関係を唐突感なく差し挟んで来る。
それにしては、ポロッと高梨に言わせている言葉、あれは、本音を語らせたのではなく、何の気なしの呟きであっても、彼なら言うか?、そこまで配慮無しの人物には描いてこなかったことを考えると、徳永の内面にストーリーを切り込んで行く為だけの作劇の細工に感じて、多少抵抗感あり。
なんにでもストレートな高梨の印象で押し切ったとも言えるエピソードなのかもしれないが、社長の雰囲気といい(試したという最終形説明が巻末にあるが、他所のコマで複数解釈可能なコマを設けるなど、余地を作っておいてある)、「問題児」の過去の赤面ありながらのキレイな退場といい、少しブレを思ってしまった。
徳永キャラのブレ、つまりもっと1巻目は男の子だったので、3巻目の甘えた感じは、高梨への感情との関係が有るのはわかるけれども、一気に三巻読む身にはもうちょっと1巻目の感じを見たかった。内面の気張りバリケードが取れたにしても、外見上はー。