目は口ほどに物を言う。とは言うけれど、言葉にするのは大事なこと。いつも一緒にいるから解ってるハズとか、今さら恥ずかしくて言えないとか、素直になれないのが大人だけど、言葉にされると嬉しい事ってたくさんある。言う方も言われる方も幸せになる。そんな関係が理想です。でも、大人だからこそ、素直に言えない、あれこれ考えちゃって、自分守って言葉をのむことのほうが多いのが現実。将嗣は、そんな大人ではなくてもっと複雑怪奇な人間で愛に飢えている。愛情不足すぎて千晶の扱いがわかんない人。千晶は将嗣を深読みしすぎて自分を低くみてるから、将嗣に踏み込めない。そんな2人が散々周りを巻き込んで長い年月かけて心を通わせられるまでにいたる物語。千晶目線での残酷なシーンもたくさん出てくるけど、これ、将嗣目線だったらどうなるんだろう?と考えたりもしてしまう。きっと全く違った物語になるんでしょうね。シリーズ3のこの作品から読み始め、途中出てくるエピソードが気になり結局シリーズ全作購入。秀穂が一番好きだけど、カップルで言えばこのCPが一番好き。将嗣の未来像、近く現実になるんだろうな、とか読後に考えること、思うことはたくさんあります。しっかり重厚な作品です。エチもしっかりあります。濃いです。最高です。