ネタバレ・感想あり夜の譜面に満ちるうたのレビュー

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天から降る光のような音を奏でるピアニスト
ネタバレ
2023年10月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 湖畔の辺鄙な地で、強盗が多発している注意喚起に来た刑事の頭上に紙屑が降ってきます。投げ散らしていたのは著名なピアニスト•十時乃依で、乃依のファンだという刑事•黒星は大興奮します。乃依は実母の死とストーカーがきっかけで対人恐怖となり、6年前からここに引き篭もって月に一度だけネット配信をするという生活をしているのでした。生活力の無い乃依の世話をしているのは乃依の従弟の調律師•芥子川智哉です。この家には他にもレコード会社の間垣、自称ボディガードの神代胡桃、智哉の彼女で天才バイオリニストの汀カンナらが出入りしています。それと並行して、智哉と乃依が一緒にピアノを習っていた幼い頃や乃依の母親のスパルタっぷり、その母親が臨終の時に智哉に乃依を託した様子などが描かれます。ミステリ要素が強いのであまり詳しく書けませんが、ピアノ以外はポンコツで毒親とストーカーとに深く傷ついた天才と、その傍でじっと見守り続けてきた幼馴染との両片想いのお話です。泣きながら自分の後をついてきた幼い従弟が遥か遠い存在となり、それが歪な形で一緒にいることになった葛藤と、それを乗り越える過程が描かれます。すっきりした背景に効果的に配された引きの光景が映画的でした。
完全に好き
2021年9月12日
作者さん買い、半額クーポンにて。『真水〜』でハマった作者さんなんですが、今回2作目なので期待しながらもどうかな…という気持ちはありつつで。なのに気が付いたら周りが無音になる位入り込んで読み進めていました。サスペンス、人間ドラマ、BLがそれぞれ主張し過ぎない程度に絡み合っている。それぞれにある程度のものを求める方には物足りなさを感じるかもしれませんが、私はそこが逆に妙な色気を感じて惹きつけられて仕方ないです。独特のエロさが堪らない…。私の勝手な心象で恐縮ですが、小学生の時にわた○せいぞうさんの漫画を買って、内容は分からないけれどすごく魅了された気持ちを鮮明に思い返しました。シンプルな絵柄もそうですし、何か空気が似てるんですよね…。あ〜ゾクゾクする。巻末の『a tempo』もすごく良かった〜。まだ未読の作品がいくつもあるので、読むのが楽しみです!!
サスペンスBL
2016年2月18日
星4、5。サスペンス要素の強いBL。この作者の作品は人間模様とサスペンスでうまーくBLに繋がる。全くもって上手いの一言。エロはあっさり。あっさりでも充分エロいし、全然ない作者もいるなか、素晴らしい。エロへの繋げ方、その後のデレを描けるというのは素晴らしいことだ。エロエロと語ってるがストーリーも素晴らしい。
散漫な感じ
2017年7月6日
キャラクターが多い分、散漫な感じがします。
2人は一緒に暮らしていて今回のきっかけがなければずっと何年も同じだったのでしょうか?プール?ジャグジー?付きの家といいリアリティをあまり求めない人にはいいかもしれないのですね。
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