甘々とか全くないですが、ストーリーの先が気になり目が離せません。
作品内容にも書いてありますが、牢に閉じ込めている兄に執着する父、病んでいく母、快楽を植え付ける使用人・典彦のもとで育った郁朗の人生ドラマ。
背徳な中に、官能さと妖艶さが混じっています。
現代でなく昭和前半という時代設定や地方の名一族という身分設定も、一層物語の雰囲気を盛り上げてよいです。
郁朗本人だけでなく、使用人の典彦、兄の世話係の西浦、当主として迎えた妻さち子、大学生時代の同級生飯田など、複数の視点から展開されるのが物語に奥行きを与えて効果的。
王道BLじゃなくてもOKなストーリー重視派におすすめです。
1巻170ページ、2巻186ページ、3巻186ページ。