天馬と御茶の水、二人の研究者が大学の研究室で独自のロボット開発に取り組むお話です。彼らを取り巻く人々(ロボットも含め)皆が魅力的で、アトムとも読めるエイ・テン・シックス(A106)というロボットの名前や、ベヴストザインと名付けられた人工知能など、ネーミングセンスも秀逸です。開発者達だけでなくロボット達を通しても語られるAI論が面白く、ベースとなる鉄腕アトムに繋がる要素がちりばめられたストーリーは読み応えがあります。浦沢直樹のPLUTOもそうでしたが、アトムの魅力は不変で、アトムを産み出した手塚治虫という漫画家の偉大さを改めて実感させられました。新章トビオ編の続きが楽しみです。