ネタバレ・感想ありめぐまれない大人達のレビュー

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頭ぐるんぐるんする
ネタバレ
2021年5月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小説とか読んでてたまに車酔いしてるみたいに頭ぐるんぐるんすることってあるかと思うんですが、そんな感じでした。アニメ版の四畳半神話体系とかに近い感じでした。(四畳半は小説は普通に読みやすい)。あえて俗っぽく作品解説するとすれば、強靭メンヘラストーカー×繊細キチガイメンヘラ。攻めの三路は愛の戦士だけどだいぶ独り善がりではある。でも友達普通にいるので受けの矢島さえ関わらなければ普通にいい人そう。矢島がなかなかにハードな物件で、思春期の高校生の時に彼に恋に落ちたことが三路のその後に人生を決めた。矢島は愛されたければまず愛さなければならないことを知らない人間だと思う。繊細過ぎるわりに気が違ってるから、そういう人(作中ではドSホイホイって言われてて納得)を惹き付けちゃうんだろう。それがまた矢島にとっては不幸。美青年が口に虫を含んでキスできるもんならしてみろって言ったらソッチの人には正直堪らない挑発だと思う…笑。ガチで精神病院に入院したりしてるけど、そこら辺のカオスは面白かった。突然の当て馬先生とか。三路と矢島もヤバい奴だけどもっとヤバい奴登場して妙にホッとした笑。矢島が滅入ってるうちは苦しいけど、吹っ切れてくると面白いので、始まりほど読後感は悪くないです。三路と矢島の間にあるのが幸せな恋とは思えないけど、それがまた良かった。ギャグテイストで読みやすいけど病んでる時に読むと病みそうです。万人にオススメはしづらいけど、好きな人は好きだと思います。自分は見つけられて良かったと思います。何度も読み返してしまう。何より良かったのは、作者さんが自分に酔ってないところです。終始ギャグに徹しててフラットな感じがとても良いです。
上級者向け?!w
2020年1月29日
某先生が読後感は保証しないとかおっしゃってましたが、まあ概ねそんな感じですwでもその荒唐無稽な感じの中から愛を探すのがですね、クセになるというかw面白いですよ!
ちなみに最後の話はガチでよかったです。
絵柄と設定はいいのに…
2017年12月5日
精神不安定な主人公が、虐めによって精神を病んでしまったイケメンのクラスメイトにひたすら愛を伝えるお話です。
サブカルっぽい漫画で、時系列バラバラ、脳内会話多めで、恐らく雰囲気を楽しむ系。
それはそれでokなのですが、デフォルメ絵が本の7割を占めており、損した気分になります。まともな絵が本当に良かった分、すごくがっかりしました。
要所要所はすごく綺麗で、まるで映画のワンシーンのようです。
話もデフォルメ絵じゃない部分はおもしろかったです。
ちなみにえっちではないです。
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評価変更 ★1→4
読めば読む程、癖になるスルメ漫画でした。
深掘り不足に加えて、相性良くなかった
ネタバレ
2022年8月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 238ページ。
目次を見て、短編集かなと思って買いましたが、ほぼ丸一冊同一シリーズ作品でした。最後の1作だけ読み切り。
時系列バラバラで進んでいきますが、最初にガッチリ決めてから埋めていくように描いたのではなく、描きながらキャラクターや設定が決まっていったようなところがあり、少しブレがあると思います。
作者さんの溜め込んだ好きなものを吐き出している感はありますが、消化不足な気がします。サブカル系として見るには弱い。あと、作者さんが好きなものが自分の好きなものとズレてた。
おまけ的描き下ろし『プロジェクトM』(主人公の三路とその友達マルちゃんの漫才的コメディー)が一番面白かったです。

同録の『海辺にて物思ふ』(17ページ)は、2030年が舞台の、「作品発表当時のBL主役カップルの老後」を描いたもの。ほぼ頭身の小さいデフォルメ絵です。Oちゃんの性格がイラついちゃってダメでした。40年も連れ添ってて「ノンケから転ばされた」って責任を相手に押し付けるとか、あれだけ愛されてるとわかったのに「幸せだ」じゃなくて「皆なんとか生きてる」とか、そりゃないよ……。ちょっと変わった描いてみたかったものをそのまま描いてみた、という印象で、深掘り不足。
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作家名: 宮沢草雨
ジャンル: BLマンガ
出版社: 茜新社
雑誌: EDGE COMIX / OPERA