愛というなまえ【単行本版】
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愛というなまえ【単行本版】

田中森よこた/Henri

心に沁み入る愛のかたち

2020年12月18日
初めての作家さん。帯の「殺したいほど憎い男の子供に恋をした」が気になってセールになってたので購入。父を亡くした郁郎は祖母に引取られ従兄弟の恋文と3人で暮らします。郁郎は、恋文が自分に意地悪をする理由を知って愕然とします。「殺したいほど憎い」の意味は辛く怒りが込み上げる内容でした。幼いながらに郁郎は目の前で泣いている、自分より大きなこの従兄弟を守らなければ、と思います。恋文もまた、長い年月一緒に生活する間にゆっくりと、少しづつ、感情に変化が生まれてきます。お互いを思いやる気持ちを丁寧に追って、切ない思いもするけれど、最後はとてもとても幸せなラストでした。
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