心中するまで、待っててね。
」のレビュー

心中するまで、待っててね。

市梨きみ

メリバ耐性無い人は読むべきじゃないです

ネタバレ
2021年1月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ きみ先生の他の作品がとても良かったので前情報なしに上下巻一気に読みました。初見の読後感ははっきり言って最悪でこういうストーリーに慣れていない私には創作とはいえとても辛いものがありました。
本人的には違うのかもしれないけど一読者としては葵兄ちゃんが全く救われなくて可哀想で仕方なかった。泣けましたが感動の涙ではありません。中にはもちろんそういう方もおられるでしょうが☆5を付けてる皆さんは感動したから付けているのではないと思います。
濃いBL要素は要らなかったかなと感じましたが、作品としては随所に先生の拘りが散りばめられていて、とてもよく練られて描いたものだということが伺えますし何故かもう一度2人に会いたくて読み返したくなります。きっとこのラストがもっとまともな理性的、人道的な終わり方ならば最初から葵兄ちゃんは死んでないし福太の記憶は消えてないです。全てはこのラストのためのストーリーだと感じました。

このようなテーマ、描写、話数の作品を長期の休載もせず描き上げるってただ性癖ってだけでは無理だと思います。きみ先生の情熱とBL作家魂を一番強く感じた作品でした。なのでこういう話だと分かっていて読んで残酷だとか暗いだとかで低評価付ける人はなんだかなぁという気持ち。タイトル、あらすじ、試し読みから何かあることは十分に予測出来ますしこんなにレビュー付いてるんだからそういう話が苦手なら少しくらいレビュー見てから買ったらいかがでしょうか…。そういう時のためのレビューでは…。

作品の世界に入り込みすぎて最後はまるで友人を失ったような気持ちになりました。すごい話だった。私はメリバは苦手だなと思った作品です。
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