俺しか知らないカラダ【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
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俺しか知らないカラダ【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

薄井いろは

素晴らしいの一言です

ネタバレ
2021年1月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 薄井作品を読んだ2冊目です。初単行本だそうで驚きました。凄く素晴らしい完成度だと思います。『アンダーマイスキン』も面白かったですし、この初コミックスはさらに面白い。まだ2冊しか知りませんが、この作者様は心理描写が繊細かつ丁寧ですねぇ。だから、読者を引き込む魅力があるんだと思います。どちらの作品も、絡みのシーンが多いんですけど、官能的で艶かしいというか、セクシーで美しい。そこに繊細な心理描写が入るので、官能小説のコミカライズ化みたいな印象です。
高校の卒業式のワンシーンから始まるのですが、リーマンと思っていた私には、げっ!と衝撃のスタート。高橋良平、老けてるよぉ~。そこは、ごめんて感じですけど、エリートリーマンみたいだよぉぉ~。制服着てるんだもん、びっくりしたよぉ。
で、モテメン良平が優等生の石黒から告られた事から始まる話です。この良平が常に上から目線というか、マウントとってるんですけど、崩れていく様が面白いんです。頼まれたセッ*ス。ハマる事はないと言い切った一回だけの事。それが、次々と自分自身に言い訳するような心の動き。マウントとりながら、ハマっているの誰だ?石黒からは、かかってこない電話を待ち、自分から会いにいく。もう心と裏腹な態度が衝動的に起きる様が、ほんとに面白い。石黒にとっては、頼んでしてもらっているという負い目がありつつも、求めてしまう身体と心って感じですけど、もはや求めているのはどっちだろう?
別に駆け引きしている二人でもないのに、落ちていく過程が興味深いです。凄く面白い。オススメです。あぁ、また新たな先生追いかけなくちゃ、はぁ、忙しい…ふぅ。
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