紅椿
」のレビュー

紅椿

三田六十

高評価に水差してごめんですが。。。

2021年3月1日
人でなしのようですが、私は泣きませんでした。一回読んで、「拾って棄てて、再会した育て子に欲情して、勝手な野郎だな」とモヤモヤしました。ラストのどんでん返しも、喋りだしたアカが、それまでと別人のように表情豊かで、ちょっと戸惑う。作者さんの言う通り再読し、なるほどアカの一途な視線はいじらしかったのですが、でもさらなる再読はしない気がします。

★は、佐吉に「すまなかった」と涙して頭を下げた里の人と、椿が枯れるほどの時を佐吉を待って過ごしたアカに捧げます。
佐吉は、アカを拾い、棄て、探し、再会の果てに瀕死の怪我を負わせたことを「たられば」連発で泣いて後悔していたけれど、結局、侘びてはいない。そしてまた置いてってる。
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