囀る鳥は羽ばたかない
」のレビュー

囀る鳥は羽ばたかない

ヨネダコウ

感想をかかずにいられませんでした、、、

ネタバレ
2021年3月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 6巻まで一気読みしたあと、続きが気になって気になって。忘れた頃に新刊がやってきました、喜んだのも束の間、また気になるところで終わりましたね。きっと完結するまでこの飢餓感を味わい続けることでしょう。

矢代の過酷な子ども時代と、今の飄々とした姿のギャップが大きすぎて、、、。現実を生きていくために蓋をした思いがあり、そのために自分に向けられる好意を拒絶せざるを得ないのでしょうか。右腕が動いた直後の虚無の表情、どんな暴力シーンよりも得体が知れず怖かったです。嘘偽りなく心を向けてくる百目鬼だからこそ遠ざける、というのは一般的な感覚では理解が難しいですよね、、、。百目鬼と矢代、どちらもお互いの方が自分より大事で、大事だからこそ百目鬼に堅気でいてほしいっていうのがたった一つの矢代の欲なのかなぁ。平田組長との会話の中で矢代の言った、死にたがってはいない、けど特に生きようとも思ってない みたいなセリフが、矢代の本音に近いように感じました。
あのようなトラウマのためか性的に奔放で性行為への依存もある矢代なので、性描写で矢代が内面的に何を感じていくのかが重要で、性描写が必須の漫画ですね。そんな漫画ってなかなかない、、、。すごいものを見させていただいてるなぁと感じます。
新章は上下関係は一旦解消された2人なので、百目鬼がもっと突っ込んで矢代と関わりそうですね。なんとなく、矢代はもう(不)特定多数と関係を持つようなことはしなく(できなく)なってるのではと思いましたが、多分に私の希望でしょうか笑

矢代は他人の好意を受け入れることができるようになるのでしょうか、、、。百目鬼の力でどうかそうなっていくようにと、願ってやみませんが、人は変わるのか、変われるのか。変わらないのか、変わることなんてできないのか。作中にも何度かこのような話が出てきていますが、続きが1番楽しみな漫画です。先生!どうか、描き切ってください〜〜!
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