はるのうららの
」のレビュー

はるのうららの

三崎汐

10代の不安定さが描かれています

2021年4月1日
以前読んだ時はあまりハマらなかったのですが再度読み返したら‥気持ちが沈みました。思春期の足元がおぼつかない感じが絵柄と合っていて胸に迫ってくるものがあり、とにかく読後は苦しくて辛くて‥。
この作品、まだアイデンティティが出来上がっていない10代前半に自分のセクシャリティに向き合う男の子達が出てくるのですが、その儚げで息苦しい雰囲気がすごく伝わってきて不安定さが際立っているんです。主人公の2人(春介、春希)もさることながら美山や今村さんの気持ちも痛々しく、何というか胸を切り刻まれるような感覚を味わう作品かなと思います。
とにかく登場人物全員が一生懸命悩み戸惑い苦しんでいます。エロもイチャラブも全くありません。是非とも、ストーリー重視の方に手にとって頂きたいです。
いいねしたユーザ12人
レビューをシェアしよう!