しのぶれど
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しのぶれど

大竹直子

作品中時系列で最初の物語

2021年4月13日
初読み作者さんで読みホです。フォローしてる方が教えてくださいましたが、今だと全て読みホと無料配布で読めます。作品中の時系列で、しのぶれど→貴様と俺(しのぶれど番外編)→白の無言(麗人25周年記念小冊子vol 5 21年4月30日まで無料配布)
時系列で読んだので、どのような運命がふたりに待ち構えているか私は知りませんでした。数十年前に建て壊され移築されてしまった彼らの学舎の市ヶ谷の一号館に高校の社会科見学で行ったことがあります(三島が自決したところです) 。幽霊が出るという水が滴る地下の防空壕まで見学させてもらい、もちろん戦争や武力の善悪は別として、あの時代の人々の生死をかけた真剣さに心が震えました。「しのぶれど」は一号館がまだ学び舎として使われていて軍部にも余裕がある昭和初期の短編をつないでいます。ここから雪崩れ込むように時代が変わっていきます。
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