・・・すごい!!!背景に欧州文学





2巻:220ページ(1話追加の描き下ろしオニごっこ52p+おまけロングキスバケーション22p)
まず、絵が苦手。かなり独特。
キレイ系ではないしグロい、いかにも女性受けする見目よい絵ではない。
高評価につられて買ったものの、かなり長い間本棚でほったらかしでした。
読み始めて。。
やっぱり苦手。
せっかくだから読みすすめるものの。。。
取材力もあって背景ストーリーがしっかりしているけど、かなり壊れた価値観の主人公たちの心情にもついていけず、なかなかお話に乗れない。
が!
1巻終わりの、しかも描き下ろし部分である、番外編コオリ女王とおまけのさよなら文豪を読んで、全く変わった!
この話の、本当の醍醐味がはじめてわかる!
この描き下ろしがなかったら、2巻買うのをやめる人いるんじゃないか!?
と思うくらい、作品にいっきに惹きつけられた。
そして下巻の、やはり描き下ろし、ラストの綴じ方がーーー!!!
本作はキーワード的な言葉がいくつか出てきますが、それらは全て日本人にはピンとこない、ヨーロッパ文芸作品。
読後に調べてその単語からイメージさせる意味がわかると、またこの作品の奥深さと魅力が、一気に増します!
ファウスト(ゲーテ)のあらすじとそのエンドを知って、本作の奥深さとストンと腑に落ちるものがありました。。
はぁー。。。
これはもう、一般のBL枠ではないことは、確かですね。
破滅的に、すごすぎる。。。
<メモ>
*ファウスト:ドイツの伝説的な実在の人物を元にしたお話。満足を得られない知識や欲を欲するために悪魔と契約する。16世紀に沢山あり、有名なのはゲーテの作品(ゲーテは数十年生涯をかけて作成、完成の翌年亡くなる)。
*城:カフカ晩年(結核罹患後)の未完の長編大作。主人公が目的の城にたどりつけない。
*雪の女王:アンデルセンの童話。悪魔の鏡が刺さった少年が雪の女王に魅入って連れ去られる。
*青い鳥:フランスの童話(主題 死と生命の意味)。幸福の象徴である青い鳥をさがしにいく。
<余談>
1巻巻末のあとがきで本作と同様に北海道警を舞台にした作品、悪魔を憐れむ歌(青年コミック)の紹介がありました。
評価高いのに打ち切り!?
もったいない!
BL コミックではないけど、いつかこの作品も読んでみたいと想いました。

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