このレビューはネタバレを含みます▼
作者さんの『俺はニーチャ』大好きです。
こちらもフォローしてる方のレビューで知って、ずっと読んでみたかった作品。
読み放題になっていて飛び付きました!
気になっていた作品がいくつが読み放題に追加されていたので、今から読むのが楽しみです。
表題作のみ、186P。
山の麓でひっそり暮らす孤独な青年・佐吉×山に産み捨てられていた鬼の子・アカ。
アカを拾い名付け、共に暮らすようになった佐吉とアカの人生のお話。
佐吉に大切に育てられすくすくと成長するアカですが、成長しても言葉が通じることはなく、鬼と人間の違いを感じる描写が何とも切なく胸を締め付けます。
でも言葉は通じなくともふたりの間には確かな絆があり、表情や仕草から感じる愛情に、離れている期間もお互いを想っていたであろう姿に、また胸が苦しくなり涙がでます。
そして再会からラストまでの思いもよらない展開にまたまた涙…。
話せなかったアカの心の内を知ることができ、たまらない気持ちになりました。
書き下ろしも本当に素敵で、作者さんのあとがきを読んだあと、また最初から読み返してしまいました。
読めて良かったと思える本当に素敵な作品でした。