このレビューはネタバレを含みます▼
39才の大学講師と29才のデザイナーのお話。近くの大学の食堂でランチを済ませた文彦は急な雨が降り出したので時間つぶしで学生に紛れ込んで教室に入り、東欧文学の講義をする久富に出会います。淡々としていてしすしずと物語は進んでいくのですが、文彦のキャラが魔性設定でして、自分の魅力をしっかり自覚している誘い受けっていうのがこのお話に合わない感じがしました。文彦が久富に向ける気持ちは本物で久富の大人な態度もとてもよかったです。けれどなんだか萌えが足りなかったような。狙った獲物は逃さない受けより恋に不器用なくらいの受けが好きなので、好みの問題かと思います。
2019年6月 総189ページ。