兄ちゃんの話
」のレビュー

兄ちゃんの話

池玲文

熱いレビューに共感!

2021年7月2日
殆どのレビューがネタバレを含みつつ、読後の思いを長文に込めている、こんな作品に出会った事がない。数多の中から読むべき作品かどうかはレビューを参考にすることが多く、本作もフォローしている方のレビューで知った。短編ながら読者の心をこれほどまでに揺さぶって、レビューで熱く語らせる、こんな作家さんを知ることが出来て幸運だ。登場人物は皆相手を思い、思うが故に葛藤し、多くの読者はその思いに涙する。それを描ける作家さんも、人の思いに敏感で優しい方と拝察する。主人公の成長や背景、社会の意識に20年ほどの時の流れを感じながら、それでも変わらなかったものに、私もレビュアーの諸先輩方と同様、安堵と喜びの溜息をつくのだ。BLである事をふと忘れそうになるが、BLだからこその愛溢れる作品だ。
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