月影
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月影

SHOOWA

息苦しい程辛い悲恋…でも絶対読んでほしい

2021年7月11日
またまた次の日目が腫れる程泣かされる作品を読んでしまった…。
表題作の『月影』『逃げ水』をずっと読みたくて、でもBL AWARD 2015つらいライキング1位にもなってる作品だし、内容も物凄く悲しいものだとわかっていたので、長い間手を出すのを躊躇していました。表題作の他に3作短編が収録されてます。表題作は1作目と5作目になります。
この表題作は、或る男娼の一生を描いた作品です。総じて、あまりにも悲しくて内容の詳細レビューは書けないですが(ネタバレもしたくないし)、この作品は一生忘れられないだろうな。多分読んだ方全員満場一致でそう頷くと思います。
自分の境遇と“運命”を背負い受け入れながら、死にたいほど辛くても、それでも想う誰かの為に生きる主人公。混沌とする時代や日々の中で、色々な愛の形を知っていくひとりの男の一生です。
ただただ悲しくて悲しくて悲しくていたたまれない思いだけれど、全てが美しいです。悲しいけど美しい。悲しいから美しいのかな?あ、そういえばなんかの作品で誰かがこんな事言ってたな。
読後感はかなり重く切なく息ができなくなるほどの辛さに胸が押し潰されそうになりますが、心を鷲掴みにされるくらい素晴らしい作品なので、悲恋物語大丈夫な方は是非。名作です。
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