屍と花嫁
」のレビュー

屍と花嫁

赤河左岸

ネタバレしてます(ココカラ→表示しました)

ネタバレ
2021年9月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 新刊自動購入にしていて、レビューも作品紹介にも目を通さず読みました。面白かったです!が、一読目は、そこまで強烈な印象を受けませんでした。読後、レビューを拝見していて、自分の感覚が少し他の方と違うことに気が付きました。
確かに、ネタバレなしで読むと面白さが増すと思うのですが、あまり後々の驚きを重視している作品だと感じていなかったので💦(でもでも、フォローしている方々のネタバレせずへの配慮が素晴らしくて、私も気を引き締めてワード使わず書きます💦)
話の展開としては、個人的理由で先が読めてしまいましたが、奇をてらったストーリーではなく、丁寧な描写で魅せる、読めば読むほど味わい深い作品だと思います。
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タイトルで何となくイメージできて、ベールを取る前から、「あ、この人がリィさんなんだろうな~」と思ったらその通りで、さぁ、ここから、歯と傷痕はどう料理されるのかな~とワクワクして、そこに至る心情が深く描かれるのかな~と期待も高まりました。と、ここまでは、皆さん割と想定内なのではないかと思うのですが、個人的に、小学生の頃、「ナウシカか香港映画か」というくらい、ハマって繰り返し見ていたシリーズなので、道士とお札とくれば…ピンと来てしまったのです。そんなわけで、恐らく、「ネタ」の部分が「ネタ」にならなかった私には、驚きまではいかず、そういう意味では、さらりとした印象でした。
で・も!読み返してみると、この設定をとてもロマンチックに仕上げていて、2人が迎えるであろう終わりの在り方も、甘やかで情緒的。あと、蓮の使い方なのですが、最後は「一蓮托生」の象徴ですが、リィが自分の気持ちに気付いた場面の蓮は、花言葉の一つである「離れゆく愛」を連想させられ(我が家は蓮好きで庭に蓮があったので知ってた)、一つの花に託す2つの意味合いに感動していました。あと、最初の「仲良くしましょうか」の掌の描写の答え合わせにも、萌えました。さすがにそれは読み取れてなかったし、やり取りが好きすぎました。描き下ろしの道士さんも最高だった。こんなほっこりな終わり方はいい意味で想定外🙂
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