このレビューはネタバレを含みます▼
初読み作者さんで、フォローさせて頂いてる方々のレビューを見て購入しました。実業家の泉α×Ωになりたかった有馬αのお話で、表題作のみ全５話＋描き下ろしで合計194ページ。オメガバースと言えば王道はΩがメインの悲恋とか運命に翻弄されるαとΩとか、色々バリエーションはあるにせよαとΩのお話がほとんど。最近になってβがメインだったりΩに突然変異したりと個性溢れる設定が増えてきましたが、α×αは初めて見た設定です。受けの有馬αが、同じくαの泉に惹かれるのも、有馬の特異体質ということで辻褄が合っていたし、αに惹かれても通常のαΩのように結婚もできないし番にもなれないというバース性に対する葛藤はとても良かったです。ただ、どうしても「子宮のあるα＝気持ち悪い」には繋がらなくて、有馬が泉に自分の体のことを気持ち悪いと思われたくなくて秘密をひた隠しにするその心境がちょっと分かりにくかったかも。昔のデリ/ヘルの客に「気持ち悪い」と言われたのがトラウマになったとか？有馬がちょっと卑屈っぽいというかネガティブな感じなので、その辺りが合わない方もいるのかなと思いました。また、他の方もレビューで描かれていましたが、有馬の子供に対して腹を括っている感じはとても好感が持てました。普通の子育てBLが苦手な方でも、そういった観点からすると嫌悪感なく読めるかと思います。まあ少し気になる箇所はありましたが、オメガバースの新しい設定は新鮮で良かったので、ちょっとオマケで★4.5です。
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