鬼と天国 【電子限定特典付き】
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鬼と天国 【電子限定特典付き】

お吉川京子/阿賀直己

まさか2人のその後が読めるとは!祝・続編

ネタバレ
2021年11月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 発売されたばかりの「鬼と天国・再」を読むために、改めて「鬼と天国」を再読。好き過ぎる作品はかえってレビューを書くのが難しい。
好みの分かれる作品なの、わかる。保健室という場所を使って生徒や青鬼を弄ぶ天獄先生を最終的に好きになれるかどうかが、この作品の評価の分かれ道かなと思います。実年齢(36)より老け顔に描かれてしまっているオジサン受けの青鬼先生も、読者を選ぶかも?

私も初読みの時は、上巻をけっこう引き気味で読んだ記憶があります。無理矢理エチはBLあるあるなんですが、絵が上手過ぎてリアリティがあるぶん、天獄のこの行為はなんというか…アウトだ…。のこのこ保健室に行く青鬼も不可解。
ところがその後の2人の進展の仕方がすごく面白い。サイコパス的に相手の欲しい言葉を吐く天獄の冷酷さ。気持ちのないままに重ねられるキス。キスのときの青鬼の表情!哀れなほどに想いダダ漏れ。この36歳のオジサンの純情が、すんごいボディブローかましてくる。誰に?天獄に?私にw

下巻では、新任教師波多野、生徒葛西、青鬼、天獄、それぞれが相手へ向ける気持ちの在り方や熱量を描くことで、天獄の内面が露わになってくる。ちょっと波多野と豊があれこれ喋り過ぎなのが残念ではある。この作品は、天獄と青鬼のやりとりから色々滲み出してくるものが、たまらなく魅力的なのだ。

そしてエチシーン、とても良いです。上巻は無理矢理が多いのと青鬼が簡単に縛られ過ぎなので記憶から抹消しがちなんですが、下巻がほんま好き。攻めるときの天獄とか、青鬼がちゃんとおっさんの表情のまましっかり感じてるのとか、エロいです。(保健室でやり過ぎなのは正直ちょっと☆減らしたくはある)
そして下巻の巻末描き下ろし!最高でした!
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