果ての荒野でバカンスを
」のレビュー

果ての荒野でバカンスを

赤河左岸

短編とは思えないストーリー

ネタバレ
2021年11月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初作家さんです。
短編が3作品入った短編集ですが、短編集とは思えない読み応えのある1冊でした。

1作目は魔物と呪いがかかった人間との永遠のラブストーリー。2人は幸せですが、これはメリバかも。
2作目は異常に美しい少年と、見た目に興味のない博物館通いのクラスメイトのお話です。
見た目が美しいことがコンプレックスとなり、褒められると嘔吐してしまうほどの嫌悪感を抱くのが可哀想でした。顔ではなく、その人自身を見てくれる人物と出会い、惹かれあったのが素敵でした。
3作目が表題作、宇宙の果てに単身赴任中のシン×地球に残ったルキヤ。
衝撃的な展開にビックリしましたが、ルキアのシンへの愛と執着を感じて切なくなりました。
これも幸せだけどメリバ。一見幸せそうなのがまた辛いです。
短編集の読み応えではありません!内容が濃くて凄く良かったです。
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