俺たちは運命力が足りない【コミックシーモア限定特典付き】
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俺たちは運命力が足りない【コミックシーモア限定特典付き】

藤峰式

ただのオメガバにしないのが藤峰先生!

ネタバレ
2021年11月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 安心安定の新刊作者さん買いです。表題作全6話+短編1話(24ページ)+表題作の描き下ろしでボリュームたっぷり合計232ページ。表題作は、6人兄弟を支えるΩの長男・利勇が、偶然運命の番と思われるαの丈さんに出会って…というお話です。ただのオメガバースにならないのがやっぱり藤峰作品。この作品も然り、運命の番である二人が出会うんですがなかなか番になれなくて、「ナニが挿入らない」って一見単なるギャグとか軽〜いラブコメに思わせておいて、実はめちゃくちゃ深かった!ギャグっぽくて明るい部分もたっぷりあるんですが、普段の藤峰先生の作品に比べると、しっとりした部分も多かった気が。利勇も丈さんも何か抱えているものがあって、今まで一生懸命生きてきたから二人が出会えてお互いが救われたのかなと。体を張って、お互いが相手のために生きたいと強く願った時、ジワ〜っと胸に熱いものが込み上げてきました。。オメガバースの割にエロは少なめだし、他の藤峰作品と比べても絡みのシーンは少なめだと思いますが、そんなのどうでもよくなるくらいお話にググッと引き込まれました。利勇の弟妹たちも良い子たちばかりでとても良かったです。カバー裏でちょっと種明かしがあって、ただのしんみりした感動モノ漫画にしないのがやっぱり藤峰先生だなぁ(好き)。ちなみに同時収録の短編は、元タチのオジサンが更に年上のオジサンにヤラれて受けポジの魅力を知るいうお話。無理やりではないです。私はオジサンはそんなに得意ではない方なので短編はあまり刺さらなかったですが、ページ数も少なめで表題作を圧迫しているわけではないので特に問題なしでした。
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