いびつなボクらのカタチ
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いびつなボクらのカタチ

見多ほむろ

涙で前が見えない…(´;ω;`)ウッ…

ネタバレ
2021年11月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 実は初読み作家さんで、レビューが良いしセールだから買ってみようかなぁなんて軽い気持ちで買って読んだんですが、読み終わった時の感情がもう大きすぎて大変なことになってます。。上巻は1〜6話で163ページ、下巻は7〜12話+描き下ろしで217ページ。まとめ買いクーポンの都合で上下巻に分かれたものを購入しましたが、上下巻合わせた合本版もあり、料金はどちらも同じみたいです。母親が怪我をしたと聞いて実家に駆け付けた佑真が、強盗と勘違いして殴りかかったのは、自身が務めるピアノ教室に通う舞花のパパ・伊吹だった…という始まり。佑真、伊吹、舞花と佑真の母親、みんなが何かを抱えて生きている。自分の過去や複雑な環境を子供に理解されてしまうのが怖い、という伊吹に寄り添う佑真も、心に深い傷を抱えていました。佑真の母親曰く、佑真には競争心がないということなんですが、それは言わば他人の痛みが分かって寄り添えるということなんですよね。下巻でようやく伊吹の秘密や舞花との関係が明らかになって、なるほどそういうことだったのかぁと納得。家族って確かに大事なんですが、本当に大事なのは血の繋がりではなくて、心の繋がりなんだと改めて認識させられました。舞花のお守りのくだりでは、単なる「家族愛」という言葉では表わせないような深い情愛が感じられて、思わず涙してしまいました。。他の方がレビューで書かれているように確かに家族愛に寄ってるかもですが、伊吹と佑真の間には恋愛の愛情もきちんとあったと思います。家族の形は確かに少しいびつだけどそれで良いんだよと、読んだ後に何とも言えない幸せな読後感に浸れる作品でした。
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