どうしても触れたくない
」のレビュー

どうしても触れたくない

ヨネダコウ

名作

2021年12月7日
不朽の名作「囀る鳥は羽ばたかない」の作者様。
こちらの作品も名作と名高いのでいつか読もうと思っていました。

物語は会社の上司と部下という、王道のリーマンBL。
さすがに「囀る…」ほどはしんどくないだろうと、少し舐めてかかったら…返り討ちにあいました。痛い。

そうだった…ヨネダコウ先生は心が血を流すようなSEXを、切り裂かれるような魂の痛みを描ききる作家さんだった。
切ない、辛い、もう読むのしんどいけど続きが気になって止められない。

どうしてこんなに人の心の弱さや痛みに寄り添って、それを優しさで包み込んで描けるのだろう。
ベッドの中で後ろからぎゅっと抱きしめられ、そのまま眠りに落ちる――ただそれだけのことが、どうしてこんなに切ないんだろう。

読むのにかなりパワーがいる作品。
だけど心から読んでよかったと思った。
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