レズと七人の彼女たち
」のレビュー

レズと七人の彼女たち

中村キヨ/中村珍

これはラブレター

2021年12月20日
読み方を間違えてしまった。これは商業漫画じゃなくて、不特定多数に向けたものでもなくて、作者様の作者様による作者様の彼女たちに向けたラブレターでした。
以前にケンタッキーをシングルマザーに手ずから食べさせるシーンを見たことがありました。(そのシーンカットされてます??)何とも言えない独特の"エロさ"に痺れた思い出です。読み放にあったけど、あの痺れに惹かれ一気買い。ちょっと早まった。
私はこれを商業漫画だと思って読んでしまいました。が、こちらは作者様が編集さんや出版社などを通していない作品だと後書きで書いてらっしゃいましたが、それを踏まえなければいけませんでした。
これは作者様の彼女様たちに向けたラブレターとのこと。なので、登場人物の彼女達は魅力的です。かわいくて美しくて清廉潔白です。魅力的な女性達です。ジュウゼロで彼女達と作者様が正義です。だってラブレターだもの。
これは物語じゃないのです。オチやストーリー性はありません。だってラブレターだもの。

レビューするのに時間がかかってしまいました。低評価を付けるレビューをわざわざ書くことに抵抗を感じてしまったのです。この作品の根源には、社会に対する怒りがあるように思いました。低評価をつけることがそのことを否定してることになってしまいそうだったからです。というのも、自分が作者様やその彼女様達に直接悪いことをしたわけではないけれど、彼女らに傷を付けることを強いた社会に属している自分は同罪ということなのでしょう。決してそのことを否定したいわけではないのです。
ただ、単純にお金を払って漫画という娯楽コンテンツを消費した時、こちらの作品に高評価付けることは難しいです。

作者様は才能に溢れた多才で聡明な方なのだと思います。漫画だけが生業ではなく、様々なことを生計手段とできるほどの多才な方とお見受けしました。それ故か、特に漫画を極める必要はない方なのだと思いました。

長々とレビューを書いてしまいましたが、結局のところ、やっぱ他人がラブレター読んじゃいけませんや。
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