COCOON
」のレビュー

COCOON

今日マチ子

自分的課題図書(その2)

2021年12月30日
今日マチ子先生の戦争三部作。
「COCOON」「アノネ、」「ぱらいそ」と続きます。

こちらの作品はひめゆり部隊をベースに描かれたファンタジー。
凄惨な描写も多く、子供の頃から「はだしのゲン」を読んでいた私でも結構、きました。そこらへんはちょっと覚悟が必要。

物語中盤で大きく話が展開するのですが、衝撃の事実にさらに引き込まれる。

読み終わった後は頭の中で爆撃の残響や、血の混じった砂塵の香りまでするような作品。

ファンタジーですが、今でもどこかで繰り広げられている現実。
サン、花子、ユーカリ……
幻想を抱いて眠るしか生きる術がなかった魂を、私は忘れちゃいけないんだと思った。

憧れも、初戀も、爆撃も、死も――この本についている帯の言葉。
戦慄するような戦争の疑似体験を読者にさせながら、無言のメッセージを送っています。

フォロー様のレビューで知ったこの作品。
ずっとレビューしようと思いながら、言葉にできなかった、私の課題図書。
まぁまぁ読むのがきつかったけど、読んでよかったです。心から。
フォロー様、ご紹介ありがとうございました。
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