車輪の下 【電子限定特典付き】
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車輪の下 【電子限定特典付き】

真行寺ツミコ

読後感に自分で驚いています

ネタバレ
2022年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先日のクーポン対象だった『エンドオブ〜』が良かったので、こちらの作品も読みたいと思っていたところ、クーポン対象になったので直ぐ様買って読みました。

読み始める前は、SMの世界は深く理解していないし、ストーリーも甘さが無さそうだったので読後沈んだ気持ちになりはしないかドキドキしてました。
ところが、面白くて吸い寄せられる様に読み終えてしまいました。そして晴れ晴れした気持ちにビックリです。
色んな意味で目から鱗、しかも自分の偏った部分まで解明されてしまった様でスッキリしました。
他のレビューで、何も感じない人はノーマルと仰っている方が居て、言い当てている!と驚きました(笑)
この作品ではSMがテーマですが、SMと関係なく共感できたと同時に、SMへの理解が深まりグッと身近に感じました。

自分の経験から(SMの経験ではない(笑))友と篠田の関係性がすごく理解できます。
篠田目線からは描かれて居ないので彼の気持ちは分かりませんが、少なくとも友の凹には今の所、篠田の凸でないとダメなんでしょう。好きだとか相手をどう思っているか、自分では理解し切れていないかったり寧ろ嫌いな位なのに、本能的にコイツが妙にストンとくる…っていうのがあるんですよね。そういう時に恋人だとかパートナーだとか友達だとか、関係性に名前を付けようとすると苦しむし不毛なので、なんの為に一緒に居るかとか定義付けしなくて良いと思います。
今後の二人はあやふやだけど、友くんは自分の凹に気付けてどう向き合えば良いか見えてきただけで良かった良かった。

是非篠田君の真相を知りたかったですが、ここまででも十分満足しました。勝手に自分と重ねて読んで自分を肯定して頂いた様で清々しい気持ちになれました。

知らない事、気付かないでいた事を知ることが出来て、一皮むけた気分。
すごい作者さんだなと思いました。
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