きっと、幸せな結末【特典ペーパー付】
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きっと、幸せな結末【特典ペーパー付】

麻生ミツ晃

まだまだあるよ、幸せが

ネタバレ
2022年3月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ ネグレクト、こういう話を読むと心的被害の大きさを感じるとともに、少しでも心情を感じたくてあれこれ考えてしまい、作品からなかなか抜けだせなくなります。

自分の痛みは感じない、心を鈍化して生きてきたのに、人の抱えてる痛みや気持ちには敏感なんです。痛みの感情を心の奥底に知ってるんです。そういうところを見ると胸が苦しくなります。

すがる思いですみれさんの元を訪れた佑真、力になってあげたいと思ったすみれさん、帯にもあるおれにあなたを大事にさせて、初めて生まれた怒りの感情、動きだした心。自分を大事に思うのは怖いよね、でもそれに気づいてしまったら、、、背中を押してくれたバーのママの言葉が沁みました。

冒頭...人がかたまりで動く様が好きだ。自分はその波にさからうように歩くのだけど。作中何度かこの描写があるのですが、この好きだと思う気持ちをいつも考えてました。まだうまく言語化できないのですが、きっと今のすみれさんには、少し違った感情を持った見え方になっているんじゃないかなと思います。

本作品、すごく心に残る言葉がたくさんありました。額に傷のあるママ、ママのお話も見てみたくなります。
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