こんな気持ちになるなんて

2022年4月3日

レビューをたよりに4巻まで読んで、この作品の構成の巧みさに唸っています。
正直、2巻の途中までは攻の高間多の性癖が見せつけられ、ヤバい、コイツとは一生分かり合える気がしない…と思っていたのに、受の佑君が高間多がなぜその性癖を身につけたのかを考えるのに付き合っているうちに、高間多が恋心に苦しみ始め、性癖を身に着けていった理由を知るにつけ感情移入の対象が豆腐屋の佑くんから、高間多に変わっていくほど、高間多の心情にいつのまにか引き込まれているのです。。。
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SMものといえば次第に受がMに目覚めていき2人でプレイを追究し2人だけの世界を築きあげていくというのが定番の展開。ところが、この作品ではそうなりません。気付いたときには、高間多の感情の繊細さにむしろ共感していて、逆にメンタルがワイヤーロープ並みに強い佑くんを遠く感じている。何たるギャップ。はじめに受けた印象との落差が大きければ大きいほど作品のインパクトも増すもの。それを実現した作者の構成の巧みさ。いやはやうまいなあと思います。
逆に定番展開を期待すると思っていたのと違うというミスマッチが起こります。
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読み返すとちゃんと1巻から伏線が張られていて4巻までで回収されている。正直なところSMもそんなに好きというわけではないのに、特殊性癖を抱えた男のウブ恋にこんなにハマるとは全くの想定外。でもそれが新鮮で堪らなく良きです。絵は佑くんの絹ごしボディが美味しそうっ笑！絹ごしボディなのにメンタルがワイヤーロープの受っ笑！
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レビューがなければ手にしていなかった作品で、レビューを書いてくださった皆様に感謝！面白かったです。読むならまず2巻まで、それで面白いと思えたら一気に4巻まで購入するのをおススメします。