モノトーン・ブルー
」のレビュー

モノトーン・ブルー

ながべ

「青年期」のブルー…と思いました。

ネタバレ
2022年4月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★猫のハチとトカゲのアオイのDK青春ストーリー。

★モノトーンの世界で退屈な毎日を送るハチの学校に、アオイが転校してきた…。

★電子版の表紙下側ブルー部分は、紙で言うところの「帯」でしょうか?ここでは触れていない尻尾同士が、帯の下では絡み合っていて、この尻尾の絡みに…何と言いましょうか…性的なモノを感じました。尻尾だけ別の(官能の)生き物みたい…と。どんなに服で全身を覆っても、尻尾を隠しても、その意とは反して漏れ出る性的魅力…望まずともそんなモノをアオイは持っているような気がしました。ハチが強烈に刺激された部分がどこだったのか…モノトーンな世界でキラキラ光る宝石を見つけたかのような興味で近付いていますけど、やはり、最初から違うところに入り込まれていたのではないかな、と思いました。ハチのスキンシップは「ひんやり」を理由にした無意識のマーキングで、アオイへの気持ちを言い当てられたときのハチの可愛さにこちらもシビビビビ…。初恋のときめきと、一見アンバランスであるかのような艶めかしさが、子どもから大人への微妙な時期を上手く表しているな、と思いました。「脱皮の解釈」に頷くばかりです。

★描き下ろし含めて239ページ。ハチの尻尾を人差し指と中指で挟むように触るアオイに、私も「ぞわっ」としました。そういうところだよー笑。

★だいぶ前のことですが、外遊びから帰ってきた友人の子どもが興奮した様子で「お土産!」と、手のひらの中に包んでいた物を手渡してくれたのですが、それがトカゲの赤ちゃんで…腰が抜けそうなほど驚きました。その子にとっては、たまらなく美しいトカゲだったのでしょうが、私は驚きのあまり、それ以来トカゲが怖くて…苦笑。でも、レビューに惹かれて読んでみました。とても良かった…。感謝です(^^)
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