このレビューはネタバレを含みます▼
少し前のセールで作者さん買いです。表題作４話＋短編１話＋表題作の描き下ろしで合計205ページ。表題作は、オフィス機器開発メーカーに勤める設計者の須田×植村課長のお話。ずっと片思いしていたノンケの同期が結婚することを知らされた日。打ちのめされた須田を優しく癒やしてくれたのは植村課長で…。植村課長はほんわか癒やし系なんですが、他人の機微に敏感で人の良い所を見つけるのが上手。人の上に立つ素質があるんでしょうね。課長の態度でチームの士気が上がるのも頷けます。ただ何名か他の方がレビューされていましたが、ちょっとぶりっ子っぽいというか行き過ぎと感じる方がいるのも分かるかも。あと、男同士で付き合うということをきちんと理解していなかったとしても、やっぱり見合いは酷いですよね。須田がかなり振り回されている感じになっているのは可哀想だったかな。課長があっさり付き合うことを承諾した意図もちょっと分かりにくかったんですが、最終的にはちゃんと向き合ってくれて一安心。もう少し付き合う前に課長が須田に惹かれていると分かる描写があれば尚良かったかなと思いました。同録の短編は、陸上一筋だった同級生に恋するDKのお話。古典のお話を上手く使っていて、短編ですが読み応えがありました。写真の隠し撮りはストーカーと髪一重ですが、それでも爽やかに読ませるのは鯛野先生の手腕かなぁと思いました。
レビューをシェアしよう！
ERR_MNG