大人倶楽部
」のレビュー

大人倶楽部

吉田ゆうこ

設定や構成がもひとつ腑に落ちない

ネタバレ
2022年6月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 273ページ。
同著者の寄宿舎もの「美しい」に惹かれるものがあったため、同じく寄宿舎ものである今作はより洗練されているのではという期待で購入。
主人公の純真さや、場面場面の切なさだったりグッとくるものだったりは、著者らしくて良かったです。
設定がいろいろと、腑に落ちない部分が多かったり、双子設定にあまり意味を感じられなかったり、構成もいまひとつまとまりがないような気がして、整頓しきれていないと思いました。いろんなことがセリフでの説明だけで進んだのも好みじゃないです。
この作者さんは、設定には凝りすぎず、少ない登場人物で心情を浮かび上がらせる方が、向いている……と言うか、自分の好みです。
また、第五話で思い切りよく時間がぶった斬られて7年後になってしまったところが「!!??」ってなって追い付けなかったです。びっくりした。
かりそめの恋人として二人が過ごした半年間の描写はほぼありません。いや、かりそめとか言っても完全な両片思い状態なので、その半年間の微妙な様子が見られるのを楽しみにワックワクでページをめくったら7年経ってて、大ダメージですよ。7年後に改めて向かい合う二人の様子はとても良かったですが、それはそれ。
電子限定おまけまんが、これはちゃんと本編に入れて……ってなりました。
あと、嶺岸くんには当て馬として参戦していただきたかった!
いいねしたユーザ11人
レビューをシェアしよう!