銀座ネオンパラダイス
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銀座ネオンパラダイス

ウノハナ

映画みたい…

ネタバレ
2022年6月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公の二人を含め、登場人物が全員素晴らしい。幼なじみ同士がお互いを思い続けて来て、出征前に結ばれる時も、音信不通のまま数年ぶりに帰って来た時も…まるで映画のようでした。葵のことが好きでたまらないのに不埒な態度を取り続ける鷹彦が、もう帰って来られないかもしれないと最後の夜に葵の前に現れた時の葵の切ない告白に応えた鷹彦…心がちぎれそうでした。深傷を負って帰省した貴彦は亡くなった戦友の遺品を届けに彼の妻の元へ行きます。傷を治して役者の修行をさせた小百合ちゃんが男前でステキでした。終戦後、なかなか帰って来ない鷹彦を待ち続ける葵に想いを寄せたのは、葵が通訳を務めていたGHQのウォルター中尉。葵は中尉の気持ちに気付いていなかったけれど、そこへ帰還して来た鷹彦は中尉の葵に対する想いを一目で見抜き、敵意を剥き出しにするところが可愛かった。鷹彦が葵の大切な人だとわかった時の中尉は大人の対応で、この人もステキでした。背が高くて見栄えもいい鷹彦は、初出演の映画でも脇役ながらも異彩を放ち、この先スターになりそうな予感を見せて…物語は終わります。葵と鷹彦のお互いを想い合う気持ちに、心が打たれました。二人で幸せになってほしいです。
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