よだかの恋人【電子限定描き下ろし漫画付き】【コミックス版】
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よだかの恋人【電子限定描き下ろし漫画付き】【コミックス版】

央川みはら/阿賀直己

タイトルのよだかの意味

ネタバレ
2022年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 原作者の阿賀先生大好きなので、新刊即買いしました。作画の先生は初読み。顔や身体や風景に薄いトーンを多く使う描き方をされるので、表情や全体に影がかかって少し仄暗いイメージ。宮沢賢治のよだかの星、で有名ですが、実は、よだか、夜鷹、には娼婦(夫)の意味もあるそうで、タイトルと掛けた薄暗い画面の展開にも納得。
小説家志望の匡平が真っ裸で目を覚ましたら、そこは、これまた裸で執筆中の憧れの作家、寒原夜鷹(ペンネーム)の家だった。匡平は自作小説を読んでもらいたくてお願いしたら、そのかわりに性行為を求められてしまって、、というお話。小説家には変人が多いと聞くけど、まさにそういうタイプで日常生活送るのも苦労してる寒原先生に書いてもらわなくてはいけない編集者も大変。。始まりは衝撃的だけど、阿賀先生の綺麗な言葉、モノローグで紡がれて、寂しかったふたりが出会って、欠けたところ必要なところを支え合ってこれからも生きていく読後感のよい作品ですよ。

作品には全く関係ないのですが、電子書籍版のカバーの裏表紙って一番最後に収録されるものだと思ってたら、この単行本では裏表紙がなぜか2ページ目に表示されてて、しかもあらすじ紹介ページでちょっとビックリ。すぐページめくって読まないようにしたけど。私のように前知識なしで作品読みたい人にとっては不都合な収録順ですよね。。なんでこういう順番にしたんだろう。
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