城下の白鳩
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城下の白鳩

野木薫

やさしい雰囲気の異国童話的友情もの

ネタバレ
2022年8月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 162ページ。
BLジャンルだけどBL描写は無し、友情もの。
移民の薬師と、お城のお抱えの美貌の詩人の話。ちょっと策謀に巻き込まれる事件があるんですが、淡々と進んでしまって盛り上がりに欠けました。全体的に演出が弱いように思います。
奔放な詩人、と表現はされていますが、お城から脱走するくらいしか奔放さが感じられず、詩人としての魂の自由さみたいなものは読み取れず。移民の薬師も、移民としての葛藤が描かれていなかった。設定的には好みなんですが、その設定があまり活きていない感じを受けました。
王家の人々が、セリフには出て来ても実際に出演しなかったのは、もったいなかったと思います。そのへんとの絡みがあれば、もっと詩人の魅力が見えたんじゃないかな。
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