このレビューはネタバレを含みます▼
私には最期、E線上のアリアのような穏やかさを内包しつつ、某歌手の「ドライバーズハイ」がまさにフィットしてしまい、悲しさよりは清々しさを感じました。私は60~80年代のアメリカを舞台にした某山とカウボーイの映画も見ていて、アメリカ社会における自由とは命をかけてバカ正直に生を貫いた結果なんじゃないかと思った。(日本が悪いとかいう話は全くしていませんので悪しからず。)宗教、肌の色、貧困と切っても切れない薬、銃社会。ゲロ臭さと隣り合わせは昔の方がより痛烈だったんだろう。今生きている日本の片田舎で生を受け極普通の私からしたら、2人が最期まで自分らしく居てくれたのは救いに見えたし、最期まで神に愛されて2人は赦されたのだと私は思った。どこでかけ違えたのか?どこからやり直したらいいのか?生きて償うことがあっても、もうそれは生きながら死を選ぶと同じなんじゃないかとも感じた。片や病気で出血、片や薬物中毒で余罪がある。身寄りもなく罪を重ねる2人はアメリカにおいては寿命が尽きても塀から出れない可能性がある。どうせ消える命なら、2人一緒に還りたい。罪も罰も全部、自分たちの身を持って清算した2人に、私はハッピーエンドだと思いました。目の前に見える景色が、自分が愛し焦がれたモノが近くにある。置いてかれる寂しさも、生きながら背負う苦しさも、全部自分自身のままやりきって出てきた気持ちが穏やかであったから、私はそれで満足です。最高のフィナーレ!おめでとう。(マジで読み終わった後にドライバーズハイ聞いてみてください。感情がグチャグチャになるかもだけど私は2人への応援ソングに思えましたし、流れ星のような2人が選んだ道が間違ってなかったんだなって肯定されて助かりましたし私は某歌手の熱狂的なファンではないので安心してください)