恋染龍雨衣
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恋染龍雨衣

朔ヒロ

くろみつを養いたい

ネタバレ
2023年2月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ かすみ楼シリーズ3作目。連続した物語ではないためこれ単体でも楽しめます。
以下結構ネタバレ。

一途なゲイ×龍神の半妖

霊感ゼロなのに想い人を助けるために幽世にやってきて、妖怪にバチボコにやられてるとこを半妖の龍神様に助けられてケンカップルになっちゃうお話。
主従ケンカップルなんだけどお互いに燻ってるものが同じなので戦友みもあり、ケンカしながらも同じ方向を見てるように感じられる2人でした。
後書きでヒロ先生が言及しておられますが「0から1を作る」と考えて描かれたお話ということで3作中1番「未来」を感じることが出来るお話です。

過去2作もとても素敵なラストなんですがどうしても妖怪と人間、生きてる世界が違うのでふんわりとした着地で(羅城はまだ続きますが)。でも今作はハッキリと2人が同じ世界で生きていくということを見届けられるラストです。
これが個人的にめちゃくちゃ良かった~!
最初から地架の現世でのエピソードが薄く片思いをしている相手くらいしか明確な描写がありませんでした。
現世の話が薄かったのはこのラストのためだったんですね。
波瑠灘と繋がっている地架の雨の衣が溶け始める場面もクライマックスへの期待がありラストへの推進力が物凄いです。面舵いっぱい過ぎ。物語の演出構成が神がかってる。

朔ヒロ先生の受けはいつも体が細めなのですが今作の受け波瑠灘様は小柄なのにいい感じに肉感があってそれも良かった。
特にお尻がめっちゃいい。ヒロ先生史上最高のおケツだと思います笑
高い崖の上、月明かりの中でひっそり2人だけでするキスが最高にロマンチックでした。
表題作のみ224ページ、ページ数もたっぷりです。
まだ2月なんですが!最近の新刊全部最高傑作で困りますね!笑
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