エクストリームウラメシヤ
」のレビュー

エクストリームウラメシヤ

佐岸 左岸

私の頭がもう少し良ければ…

ネタバレ
2023年5月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ マルチエンディングストーリーで読み手それぞれの解釈がありそうな内容ですごく面白い。

ラスト3ページ以外にもセリフや陰影、動くブランコに午前3時を指し続ける時計など違う所があるのに何故「ラスト3ページのみ」違うとわざわざ書いてあるのか気になります。
しかしながら私は考察云々よりもやっぱりBL脳なので2人の恋模様が気になりました。

あまりの切なさに普通に泣いてしまった。

Aラストは文字通り死ぬほど愛してたのが伝わってきて、星降る真夜中に浮かぶ街灯が銀河鉄道の車窓に見え、時間の概念のない世界に行ったように思えました。最初は花がたむけてあるのは後輩くんが死んだ場所だと思ったけどよく考えたら先輩の場所かな?
後輩くんが着ているのは喪服?喪服だとしたら先輩の葬儀と考えるのが妥当なのでAB共通して最初から先輩はいないのかな。

悲しいラストのAに対してBはかなり読後に救いがあります。
Aが「来世で」だったのに対してBは「来世まで」になっててすごく違和感。結婚=一緒にいることだと思うので同じ所へ行こうかと言ってるように聞こえますね。となるとどっちでも結末は違えど結果は同じなのかな。
月明かりや街頭の明るさにこだわりを感じますがそれが何故かは私には分かりません。
自分の考えとは辻褄が合わないことも色々あって散々書いたあとで「知らんけど」って付け足したくなる感じ笑

そして何度読み返しても完成したマフラーに後輩くんが顔をうずめるコマがあまりにも切ないです。
嬉しさも悲しさも後悔もどれも感じることが出来て、考察も面白いけどこういう細かい心理描写に着目したい作品だと思いました。
こんなにお互い離れられないんだから、ダメになる前にマフラーも完成させて指輪も渡してもっともっと好きだって言いたかったんじゃないのかな…。

あー切ない。

作画もストーリーも最高でした。佐岸先生またゆっくり作品作って欲しいです。
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