イキガミとドナー 二人のイキガミ
」のレビュー

イキガミとドナー 二人のイキガミ

山中ヒコ

もう表紙から……

ネタバレ
2023年7月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 泣くやつ……。下巻の表紙で、柴田さんと滝君の視線がしっかり交わっていることが救いだと思いたい。
レビューを書いては消し書いては消し……。思いは溢れるけどうまく綴れず。本作も前作に続き、目の奥が熱くなり、心にズッシリ重みがきて、読了後放心状態。やや疲労感すら感じる作品となっておりました。良い意味です。絶賛しています。読んで良かった。
大切な人と未練の残る永遠の別れをして、柴田さんはずっと苦しんできた。心残り、後悔、自責の念、どれだけ政府を恨んでも、どれだけ自分を責めても昇華される事のない果てしない怒り。柴田さんの心情を思うと心臓が捻り切れそうでした。柴田さんが春人を忘れる事はないだろうし、自責の念から完全に解放される事はないのだろうけど、これからは滝君がいるから。「まーいっか!!!」で幸せをもぎ取ってきてくれるだろう根明の滝君がいるから。(あとがき参照)
柴田さんが「自分が隣で笑っていられたら、それだけで滝君は幸せなんだ」と実感しながら、滝君とこれからの未来を歩いていってくれたら……と心から願います。
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