PUNKS△TRIANGLE【電子限定描き下ろし付き】
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PUNKS△TRIANGLE【電子限定描き下ろし付き】

沖田有帆

擬似三角関係に読み手の感情もカオスに

ネタバレ
2023年7月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 推しがいる空間って空気薄いな、とか、いや推しが眩し過ぎて直視できないとか思ったことのある自分にとって、主人公の千明の、推しモデル・アイに対する思いの分かりみが深くて、千明がアイと同じ服を買ったり口ピアス開けるのも、自分が作った服着て欲しい一心で服のデザインまでしようとする姿にも共感を覚えてたから、アイとの遭遇シーンでのキョドリ方が、もう可愛くって仕方なーい!
とニマニマしながら感情移入し始めたら、実は推し=不器用過ぎる同クラ江永だった…という擬似三角関係ストーリーだったわけです。この三角関係が、それぞれの目線で描かれてて、気持ちの変化が読者には分かる作りなのが、たまらなく良いんです!!
アイ目線で見る千明は、自分に憧れてて全てをリスペクトし、自分の存在で人生が変わった可愛い奴。対して、千明目線で見る江永は、第一印象最悪だったのに、打ち解けるにつれて、その実直さが伝わり、素の自分を出せる相手。江永が推しだと知らずに、推し語りをしちゃう千明とか、要所要所に笑いを盛り込みながら、2人に惹かれてしまう千明と、千明のツンの裏にあるピュアさにハートを掴まれながら、事実を伝えられずにもがく江永。
心の矢印は、千明→アイだったはずなのに、アイの中身である江永が千明に惹かれて江永→千明→アイ→千明→江永?…になっていくのが、ややこしくてむず痒くてハラハラする。千明のどっちにも惹かれて、江永のどちらとしても踏み出せない関係に、贅沢だけども、どーすんのこれー?と誰目線で読んでいるのか分からないまま感情がカオス。モダモダに身悶えしてキュンキュンしっぱなし。
最高にカッコいいアイの姿での告白シーンは、モデルとしてのアイと江永個人が一つの人格になった素敵なシーンでした!

それにしても、臍ピをあけるシーンが官能的。穴なき場所に、針を貫通させる行為があんなにエロいとは…。
最後は、アイに千明が身体も作り変えられてしまうシーンもしっかりあり。アイは歩き方も身体もカッコ良くて(デザイン画とのギャップは笑った)眼福でしたーヽ(´▽`)/
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