Life 線上の僕ら
」のレビュー

Life 線上の僕ら

常倉三矢

喜びも悲しみも共に

ネタバレ
2023年9月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ これは本当に人生の尊さを煮詰めたような作品でした。白線ゲームって小学生の頃やったなあ…懐かしいなあと思いながら、はじめから一気にストーリーに引き込まれました。学生の頃のお話は尊すぎてなぜか泣けてしまい(泣くようなシーンではないのですが)、逆に28歳からの8年間は辛すぎて涙は出ず、あんな尊い時代があったのにこんなつまらない月並みの言葉で逃げるのかと思うと白線が途切れてしまったシーンでは、誰しもが味わったことのあるであろう辛さを思い出して辛すぎました。線から落ちたんだから氷の尖ったやつで串刺しになったりサメに食われてるはずなんだが…そんな描写があれば少しはスッキリしたのかな。そして人生の終盤では置いてかれてしまう夕希…。人生って本当に平等じゃないなあと思いながら、それでもこの2人のお話はそれも含めて尊いなと感じました。作品を読み終わる頃には涙だか鼻水だかで汚い顔になるので、1人で落ち着いて読むのがおすすめです。
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