蜂蜜と眼鏡
」のレビュー

蜂蜜と眼鏡

岩本薫/ウノハナ

書き下ろしが本当〜〜〜に面白くないよ!!

ネタバレ
2023年9月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 岩本薫先生は、恋シリーズの超富豪な攻めから平凡な受けが愛されて、なんだかんだいいつつ絆されて恋人に…!とか、共鳴発情シリーズの素直じゃない受け、謎めいたミステリアスな攻めなんかが魅力的で、とても好きな先生です。が、これは受けも攻めもあんまり魅力を感じませんでした。雑誌掲載分だけで終わっていれば星5評価をつけましたが、書き下ろしが本当に余計です。せっかく受けのトラウマを乗り越えて、恋人になったのに、交際してから半年経っても一緒に暮らしておらず、仕事が忙しくて2人の絡みがあんまりありません。社会人なんだから、そんなものだとは思いますがB Lにそういうリアルさは求めてません。2人が恋人になった後、もっとお互いのことを知って、さらに絆を深めていくようなお話が欲しかったです。なんか、嫌味な他社編集が出てきて、受けは新人作家やら二十周年を迎える作家の面倒見るのに忙しくて、攻めへの連絡もおざなりに。しかも、その間に攻めはムンバイへ行ってしかも入院…うーんこの話自体が面白くないので、書き下ろしはこうなら良かったんじゃない?という案も出てきません。本当に面白くないからです。そもそも、攻めは受けのことなんで好きになったのか、みたいな話が雑誌掲載分だけでは不足していると思うので、そこを埋めて欲しかったんですが、そういうのはラストまでありませんでした。あの攻めの饒舌な告白で全部みたいです。正直、あれもそんなにドキドキって感じではなかったんですよね〜何せ、セリフが長い!!!攻めの怒涛の台詞回し、漫画とかだとデカいコマで見せ場シーンになるのわかるんですが、これ小説なんですわ…という気持ち。告白シーンがダラダラしてるのは、すごい説明的だからでは?説明っていうか、なんか説教くさくさえある。お前はこういう人間で、俺はこういう人間だ、みたいな。傲慢で、ゴーイングマイウェイな攻め、実は優しい人、みたいなのもなんかエピソードが弱いんですよね。普段、こういうタイプの攻めは死ぬほど好きなんですが好きポイントを押されなかったので、何か物足りない感じです。多分、何気ない日常みたいな描写がほぼないので、攻めがどんな人なのか、身近にそういう人いそう!みたいな、迫ってくるものがないんだと思います。それと、受けは急に担当降りるって、言い逃げみたいな形になったのが、もうダメでした。そういうのは、やっちゃダメだろと思うので冷めた。
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