てぺとる!~てっぺんとったる!~
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てぺとる!~てっぺんとったる!~

凡乃ヌイス

ガチの芸人魂を表現したBL

ネタバレ
2023年10月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作家さん買い。
既刊すべて読んでますが、三月の兎たちのような薄暗い感情を表現なさるのが超上手い方です。
今回は作家さんの本気が垣間見えるガチの芸人BL上下巻で、
とにかく凄い熱さ!
正直、芸人BLは若干L度が下がる気がして苦手でしたが、
ボーイズ達の芸人魂に触れるストーリーに終始、胸熱状態。

人生イージーモードの四ノ宮のキャラがとにかく大大大好き♡
かしこで可愛げないかと思いきや天道と一緒に生きる為に、全振り全捨て!自分の好き!より相手といる為を優先する健気なところにキュンキュンしました。
一方の天道は分かりやすい陽キャラで、コンビ解散したところに四ノ宮からの申し出を受け「てぺとる」を結成。
芸人として今度こそ1番を目指そうとするのに、四ノ宮の好意をキャッチしてしまう。
この見て見ぬ振りがリアル過ぎるゥ〜〜〜!

四ノ宮からの好意期、キスを経ての意識し過ぎる期、誰にも渡したくない期、思いが通じる期
この一連のスムーズな流れ、キスと抜き合い止まりで最後までは致しません。
そういう意味ではL度は低いかもしれませんが、
精神的な揺れ動きは結構ありました。
このストーリーには合っていたと思います。

その分、芸人サイドで言えば!
めちゃくちゃ濃いいィィ…
劇場に通ったとあとがきにありましたが、出てくる芸人達が凄い臨場感があって驚きますよ。
まず、四ノ宮と天道のてぺとるがボケとツッコミ入れ替わってうまく行きますが、その描写もお見事だし流れも納得そのもの。
出てくるネタが、いちいち面白いです!
「服従期」←誰かやってへんならやってww

てぺとるの先輩芸人たちも皆キャラが濃く人間味が深みざわ…
その辺りは、ぜひ読んで楽しんでほしいです♡

中でもやはり、藤の存在は欠かせませんね!
個人的に弱い細目メガネ、一筋縄ではいかないキャラ。
……絶対スピンオフある流れやと勝手に!期待に胸踊ってますけど、違います?勘違い?ww
四ノ宮と天道のLが動き出す雰囲気で終わった上巻。
そもそも藤は下巻からの登場ですが、2人のL部門に良きスパイスをぶっ込んだ存在感アリアリの良きキャラでした。

楽しそうに描いてるな〜とあとがきを読むだけで分かります。
好きな作家さんの新しい世界を見せてもらえ、読んでいて嬉しかったです。
しかし、お得意の仄暗い感じ……
藤で実現して下さることをお待ちしています(しつこいw)
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