二度目の朝は君に1曲
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二度目の朝は君に1曲

新藤伊菜

はるかちゃん、キミってやつは…

ネタバレ
2023年10月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 商社を舞台にした無茶苦茶お仕事BLです。もう…お仕事BL大好き過ぎて…お仕事BL大好きな人は寄っといで…

音大出身で留学経験がある朝倉拓海✕ゲイ寄りのバイで理系出身の山下悠(はるか)の、音楽を通じて結ばれ、結ばれてからを拝見できるんですが……実は悠、男と付き合ってた過去があり、身体は完璧に開発されまくったのですが何気なく今の関係を聞いたら「男となんか未来がねぇよ」と言われ、遊びだったことを知らされます。その後、彼と関係を解消してからは未来を夢見て彼女がいたが、仕事に夢中で別れを切り出されるという話も被さってくるので、非常に人間味も感じられる話でもあります。
なので、悠…悠が「男相手に慣れてる」という描写ももちろんあります!!拓海も結腸は初だろ?と聞く辺り「悠がやったことないプレイ探し」をこれからもしてくんでしょうね…そもそも拓海もゲイ寄りのバイっぽい。
要所に過去(他人)の相手を感じる台詞があるので個人的には非常に滾りました…結腸攻略された翌日のご飯がお茶漬けなの、拓海のがデカくて胃が圧迫されて辛いんだな…と察せられてニッコリしちゃいました!(相手のナニがデカいと翌日の食欲に響くらしいです)

もちろん、拓海も非常に人間味溢れてます。音楽教室を営む母の影響で幼い頃からピアノを弾いてきて、海外の音大で大学院に進むことも決まっていた程の実力だったが、大学進学する頃には「音楽は楽しくない」「正解がわからないまま周りの顔色で良し悪しを伺っていた」等、自分の為の音楽なのか周りの為の音楽なのかわからない頃に出会ったジャズに傾倒していくもクラシックを専攻していくには指が追いつかず大学院を蹴って逃げるように商社に入社した…という過去があります。
いや音大→商社で営業やってくとか、いくら生きていくためのルーチンワーク(仕事)とは言え、悠が言う通りに「拓海の仕事に対する考え方は商社に合っている(天職)」だったんでしょう。普通に地頭が良いし自分の考えを正確に伝えられるし伝えるために努力を怠らない容量の良さとか…悠と接して仕事に対して、音楽に通ずるところがある事を知ってからヤル気がでてきたとか…嗚呼人間ドラマだ…と感動しました。

あと、ちょいちょい拓海から度々出てくる「ぶち犯す」語尾、非常に好きです。お互いに認め合っての「抱きたい」「抱かれたい」がヒシヒシと伝わってくる良作。とても美味しかったです!
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